横断作成システム 操作説明書


起動しますと、下図のメインメニューが現れます。

マクロセキュリティーに関する説明につきましては、「フィールドコンバータ」と同様ですので、参照願います。


まず、メインメニュー内の各々タグについて説明いたします。


1・初期画面の「データ読込」タグ


@ CXYデータ読込

中心点データを読み込みます。

A 方向角算出方法

観測点の左右判定のために必要な中心点の方向角算出方法を指定します。

B ODNデータ読込

観測データを読み込みます。

C スケール

断面の縦横スケールを指定します。

D 処理開始

このボタンを押すと、解析を開始します。

E データシートを確認する

このボタンを押すと、ワークシートが開きます。通常は使用しません。

F 終了

中断する場合は、このボタンを押します。


2・結線/削除命令記号

@ 結線命令

電子野帳に記録された結線命令文字を指定します。

むやみに変更すると、現場で混乱します。各々事業所内で取り決めて固定してください。

A 削除命令

電子野帳に記録された削除命令文字を指定します。

むやみに変更すると、現場で混乱します。各々事業所内で取り決めて固定してください。

B 初期値設定

初期値に戻します。初期値は上図のとおりです。


3・レイヤ名及びレイヤ色

@ 各々データについてレイヤ名と色を指定します。

レイヤ名はわかりやすい任意名称に変更できます。かな漢字も使用できますが、CADによっては弾かれる場合がありますので、各位検証してください。

レイヤ色は基本色8色から選択します。

A 初期値設定(その1)

上図の名称に戻します。

B 初期値設定(その2)


 古いCADでも対応できるよう、DXFバージョンR12に則した記述で出力していますが、CADによって読み込み方が違います。

例えば、JWCADは文字高と比率に対しては忠実ですが、文字色はすべて黒にされてしまいます。


下図のようなレイヤ名に変更します。

 作成要領において、横断図でここまで詳細に区分されていません。随意変更してください。


4・文字の大きさ

各々文字列の文字の高さと幅の比率を指定します。

文字の高さの単位は、「m」として扱ってください。


例えば、「0.35」の場合は「0.35m」であり、縮尺1/100の場合、「0.0035m」。すなわち印刷時は高さ3.5mmの文字となります。

成果縮尺が変われば、文字の印刷時の大きさも変わりますので、注意して下さい。


なお、CADによっては、これらの指定を無視するものもありますので、お使いのCADにて各々検証願います。


 古いCADでも対応できるよう、DXFバージョンR12に則した記述で出力していますが、CADによって読み込み方が違います。

例えば、JWCADは文字高と比率に対しては忠実ですが、文字色はすべて黒にされてしまいます。


5・文字変換

@ 電子野帳備考欄の結線命令文字の後に続く文字列を変換します。

主な項目を上図の文字列にて定義していますが、任意に変更可能です。

 本システムではDXF上に構造物記号を配置することはできません。これらの文字列をCAD上に展開しますので、これを参照して構造記号を配置してください。

A 追加したい記号名称があれば、ここに追加してください。


6・標高値の小数点以下の桁数

CAD上に表記する標高値の桁数を指定します。

これを操作することによって、元データの数値が変わることはありません。

成果上標高値を表記する必要性はありませんが、各々変化点の標高値が明記されることにより、設計時や施工管理時に大変便利です。

桁数は目的に応じて変更して下さい。デフォルト値は2桁です。



データの読込

あらかじめ、「横断作成システム用縦断データ作成システム」などで、中心点データ「CXY.TXT」を作成しておきます。

この作成方法は、「横断作成システム用縦断データ作成システム」の説明書を参照願います。


@ データに方向角あり もしくは なしを選択します。

A CXYデータ読込ボタンを押して、読み込みます。

 方向角は横断観測データの左右判別に使用します。方向角のデータがない場合、次点間の座標値にて方向角を自動計算します。

なお、この方向角は左右を判別するためのものなので、厳密な角度は必要ありません。

度単位で十分ですが、ラジアンでしてしなければなりませんのでご注意願います。

B 間違ったデータを選択してしまったら、このCXYシート削除ボタンを押してデータを消して下さい。



下図のように中心点データのシートがバックグラウンドに出現します。

下図は、方向角が無いデータを読み込んだ例です。



次に、方向角の算出方法を選択します。

算出方法は3つあります。


@ 道路一般

中心線進行方向に対しての左右です。道路センターなどがこれにあたります。

A 河川一般

河川横断など、左岸・右岸で左右を決める場合です。道路センターとは左右が逆になります。

B 手入力

中心線計算書が不要な災害現場や、メッシュ横断など一つの測点から多方向に観測したデータを処理する場合に使用します。


算出方法が決まれば、「方向角算出」ボタンを押して下さい。



バックグラウンドにあるシートに方向角が追加されます。単位はラジアンです。



次に、「ODNデータ読込」ボタンを押して、横断観測データを読み込みます。



バックグラウンドに横断観測データが現れます。

このとき、下図のように「memoの修正」が出たら、データ内に削除記号「X」が存在し、その記載規則にそっていないデータがあることを示しています。

単に間違いであれば、「X」のみに変更して「OK」を押して下さい。そのデータは無視されます。

そのまま残したい場合は「OK」を押してください。



次にスケールを選択します。

デフォルト値は縦横共に1/100です。

変更する場合は、プルダウンを押して変更して下さい。

 文字の大きさには影響しません。

スケールが決まったら、「処理開始」ボタンを押します。




処理開始を押すと、しばらくして下図のダイアログボックスが現れます。

横断SIMAデータに関する設定です。

「現場名の入力」はSIMAのヘッダに書き込まれる名称です。任意の名称を入力して下さい。

「変化点の点名をどうしますか?」 は、SIMA横断データ内の変化点に付加する文字列です。

これは、横断図の編集をDXFデータをCAD上で編集するのではなく、任意測量システムで編集する場合、構造記号を指定するときの参考にするための文字列となります。

@ 観測ノートを記載する。

電子野帳の備考欄に記載された文字列のみ記載する場合。

例: ACSAE

A 変換文字(地目構造)を記載する。

電子野帳の備考欄に記載された文字列を規則に従って変換された文字列を記載する場合。

例:コンクリート始まりアスファルト終わり

B 観測ノートと変換文字を連結し記載する。

@とAを結合した文字列を記載する場合。

例: ACSAEコンクリート始まりアスファルト終わり


チェックを入れなければ、何も記載されません。

どれを指定してもSIMAデータ上は問題ありませんが、これを参照して自動処理をするような測量システムを使う場合、は注意が必要です。各々検証願います。



次に、下図のダイアログボックスが現れます。

これはDXFデータに関わる設定です。


中心線を引くか引かないか、と、レイヤに関する設定をここで行います。



「レイヤ名編集」ボタンを押すと、下図のように現在設定されているレイヤ情報が表示されますので、参照してください。



OK」を押すと、まず横断SIMAデータを保存する画面が出ます。任意のファイル名で保存して下さい。




次に、観測手簿を保存ずる画面が出ます。任意のファイル名で保存して下さい。

 観測手簿は、テキストデータです。観測手簿の体裁は取られていますので、任意のワープロソフトで編集してください。




最後にDXFデータの出力です。これも任意のファイル名を入力して保存してください。



解析処理が終わりますと下記のダイアログボックスが出ますので、「OK」を押して終了してください。

終了時に、各々設定値を自動保存しますので、若干タイムラグが生じます。



参考資料


DXFデータを展開すると、横断データは下図のように縦一列に順番に並んでいます。

データの並び方はCXYの中心点の順位に従っています。




デフォルトの文字の大きさでは、下図のように表記されます。



下図は備考欄・変換した文字・標高値をすべて表示した状態。




下図は、変換した文字列のみ表示した状態。これを見れば、どこの部分がどういった構造なのか一目瞭然となります。



下図は、標高値のみ表示した状態。設計時や施工管理時には、これを見れば観測点の標高が判ります。一々計測する手間が省けます。



本システムに慣れてくれば、変換した文字より下図のように、記録した文字を表示するほうが、見やすいと思います。



観測手簿のテキストは、下図のような体裁となっています。

そのまま印刷すると、測点ごとには分割されません。連続したものとなってしまいますので、ワープロソフトで一旦読み込んで体裁を整えて下さい。


 観測年月日観測データからは取得していませんので、正しい年月日を検索・置換機能を使って記載してください。

 PD PH はポール横断のことです。

 観測No. は全データの観測順位番号です。

 観測順位 は各々測点ごとの観測順位です。ただし、単独点として観測したデータには番号が割り振られません。




エラーが出たときは。


下図のようなエラーメッセージが出る場合、観測データ内に中心点測点名と観測データ測点名が一致していないことを表します。

まず、「OK」ボタンを押して下さい。


下図のように、中心点のワークシートが開きます。



ワークシートのタグから「ODN」を選択して、横断観測データを開きます。

下図での下のほうに赤丸で囲んだところ。



横断観測データが出てきます。

すると、赤丸で囲んだところの測点名が、本来「オNO0C」でなければならないところ、「オNO.0C」と、NO0の間に「.」が入っています。

これを「オNO0C」と、正しい測点名に修正します。


 CXYの中心点データには「NO.0」という測点はありませんのでエラーが出ます。

測点名については厳密に照査しています。NO0NO.0は別の測点として認識します。

 この厳密さを利用して、同一測点で二重断面を作成するなどの応用も効きます。



修正が完了したら、ワークシートタグ一番左の「メインメニューを表示するボタン」を選択し、下図の画面がでたら「メインメニューを表示する」のボタンを押します。

メインメニューの初期画面に戻りますので、処理を継続してください。




EOF