現場編
アナフィラキシー・ショック
過去にも書きましたが、私はオオスズメバチに脳天同時3発食らったことがあります。当時、医師から「二度と蜂の巣には近寄らないように!命に関わりますよ。」と言われました。
私だって刺されたくありません。あんな苦しい思いは二度とゴメンです。あれから二十数年、一度もハチには刺されたことはありません。
医師が「命に関わる」と言ったのは、アナフィラキシー・ショックのことです。このショック状態をほっておくと、1時間ほどで死に至るそうです。
ところが最近このアナフィラキシーを緩和する、「アドレナリン自己注射薬」の保険適用及び処方が認可されたそうです。
どうやって使うのかとかは、門外漢の私にはさっぱりわかりませんが、人里離れた山の中でショック状態に陥った時なんか良さそうな感じです。
意識を失いかける手前でブスっと刺すんでしょうかね??今度かかりつけ医に聞いてみよう。
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実は、この「オオスズメバチ脳天3発事件」で、私の体質が明らかに変わってしまいました。
まず、それまでウルシやハゼに強かったのですが、普通にかぶれるようになりました。
大きなムカデに刺されても、蚊に刺されたほども痛くも痒くもなくなりました。これが一番の変化です。
長靴と足の隙間から入ったムカデにやられましたが、なんかチクとした程度。長靴を脱ぐと、20cm程度のムカデが出てきて、くるぶしの上に2つの赤ポツがありました。それだけでした。
で、もう一つ。エビ・カニアレルギーになってしまいました。特にカニがダメになりました。食べると病的な嘔吐と倦怠感が待っています。これが一番ガッカリ。
大好きでしたから・・・念のためアレルギー検査をやってもらったらバッチり出てました。あ〜ぁ。
なんで、こんなになっちゃったの??
かかりつけ医に問いただしましたところ、科学的根拠は明確ではないが実例としてスズメバチやマムシ、オコゼなどの猛毒が一度体内に入ると、体質が突然変化することはよくあるんだそうです。
で、治ることもないそうです。これで私は生涯「カニ食べ放題」には行けなくなりました。
「ワンマン測量」による現場の安全について考える。
十年くらい前から「ワンマン測量」という作業形態が測量機器メーカーから提唱され、現在に至ってもそれに対応した数々のトータルステーションが発売されています。
主な目的は「人件費削減」ということなんでしょうが、私は安全面の観点から考察するに多くの問題点があると思います。
施工現場で施工管理上の測量であれば、警備員や他の作業者も大勢いることから純粋に1名だけの現場ということにはならないでしょう。
しかし、我々が日頃実施している公共測量の現場ではどうでしょうか。
一般的な測量設計業務の工程において、一番先に現場入りするのは測量班です。当然、現場には測量技術者しかいません。
2名以上いれば、誰かがダウンしても直ぐ気づきますし対処も可能ですが、1名だと誰にも気付かれず大事に至る可能性大です。
ダウンの状況も様々。怪我は当然のことながら、心筋梗塞や脳梗塞など病歴がなくとも突然発症する病気は沢山あります。
1名だと、大変困った事態になりますね。
その影響も甚大です。本人・親族の負担もさることながら、受注者・発注者に多大な負担がのしかかります。
まして一人で現場に居たということになると、どのような事態に至るのでしょう。安全衛生管理者・監督者・受注者・発注者に至るまで法的、社会的制裁が下されるのは必定です。
個人的な災害では済まない事態に至ることを、各々肝に銘じておかなくてはなりません。
人件費削減だけ考えて、現場状況を考慮せず「ワンマン測量」を実施するのは、一考しなくてはいけません。
メーカーもそろそろこうした事態を想定した警鐘をもっと発するべきではないでしょうか。
利益には繋がらないと思いますが、社会的問題になってからでは後手だと思いますよ。
怪我・・・
30代前半にイノシシの掘った落とし穴(かなり深かった)にはまり、外因性の椎間板ヘルニアになってしまいました。
それ以来、腰痛に苦しんでいますが現場に行けなくなったら測量屋も終わりと思って耐えています。
7年ほど前に前十字靭帯部剥離骨折(靭帯が切れず、引っ付いている骨を引き剥がしてしまった)をやらかし、走ることが難儀な状態になりました。寒くなったり、雨の日には未だに膝が痛みますが、現場に行けなくなったら測量屋も終わりと思って耐えています。
一昨年あたりからその膝が両方とも痛くなり、整形外科へ。
骨がすり減っていました。原因は歩きすぎ。それでも現場に行けなくなったら測量屋も終わりと思って耐えています。
腰も膝も治らないそうなので、医療費節約のため医者に行くのもやめました。体の使用期限延長を考えて、できるだけ仕事以外では体を動かすのをやめています。
さて、いつまでこの仕事ができるんでしょうか。
皆さんも、怪我には十分気をつけてくださいね。
暑い現場で蜂に刺されてしまった・・・やる気もなにも無くなります。
スズメバチのお話です。
刺された場合は、すぐに吸出しを行うか、大量の清水で刺された場所を洗いましょう。
抗ヒスタミン剤を所持していれば、服用すると痛みが和らぎます。間違ってもアンモニ
アなど塗らないようにしましょう。効き目が全くないばかりか、アンモニアにより炎症を
起す可能性があります。
市販の「ハチ撃退スプレー」をむやみに使用するのは大変危険です。夏場は子育て期
間中なので非常に攻撃的で、スプレーの射程距離に入る前に先制攻撃されることがあ
ります。また、飛んでる蜂に命中させるのは至難の技です。巣を発見した場合は、その
場所に近づかないようにして、保健所か役場に連絡して駆除してもらいましょう。
攻撃された場合、地面に伏せてやりすごすのも一つの手ではありますが攻撃体制に入っ
ている蜂にとっては格好の標的となります。襲われたら全速力で走って逃げるしかない
でしょう。ただし、ジグザグに逃走するのはやめたほうがいいでしょう。ジグザグ飛行は
彼らの最も得意とするところです。(自らの進行方向に対して横に移動する物体を追い
かける習性があるようです。ヨットみたいなヤツらだ・・・)
また、香水やタバコの煙などにも刺激されて攻撃されることがあります。
部屋の中に迷い込んだ蜂は出て行くまでほっておきましょう。蜂は明るい方向へ行く習性
があるそうですから、そのうち窓から出て行きます。
下記のリンクはスズメバチについて詳しく紹介されていますので是非見に言ってください。
http://www2u.biglobe.ne.jp/~vespa/index.htm
なお、スズメバチの中でも最も凶悪で執念深いのは「オオスズメバチ」です。その名のと
おり、巨大です。一般的なキイロスズメバチやコガタスズメバチよりひとまわり以上でかい
です。また、地中に営巣することが多く測量中に巣を踏んで集中砲火を浴びることがあり
ます。なにを隠そう私自身が10年以上前に山で誤って滑り落ち、落ちた所がオオスズメ
バチの巣の上でした。その後はみなさんのご想像どおりです。一晩入院しました。
私の父はこの「オオスズメバチ」のことを「ジグマ」と呼んでいますが、これは方言で、「クマ
バチ」の系統ではありません。クマバチはミツバチ系の蜂で、見かけは真っ黒で大きく怖そ
うですが、手で掴んだりしないかぎり刺すことはなく、おとなしい平和的な蜂です。
ハゼやウルシにひどく負けてしまった・・・
市販のかゆみ止めはまったく効果ありません。ステロイド入り軟膏でないとダメです。
これを薬局で購入すると、結構高価です。5g入りで¥1000以上します。
まよわず、皮膚科で診てもらって軟膏をもらいましょう。これが一番安くつきます。
ちなみに、ステロイド入り軟膏は5段階の強度があるそうです。
一番弱いのから順に、ベリーマイルド、マイルド、ノーマル、ストロング、ベリーストロング
だそうです。市販されているものはほとんどが、ベリーマイルドだそうです。
ステロイドは副作用が強烈なので、頻繁に塗布するのは大変危険だそうです。お医者さん
の指示どおりに正しく使いましょう。(知り合いのお医者さんに聞きました。)
症状がひどい場合、注射もしてくれますが、大変眠くなります。
スズメバチに刺された!ムカデに刺された!マムシに噛まれてしまった!
あわててはいけません。傷口を吸ったり、切ったりしてはいけません。よけいひどいことに
なります。おしっこかけるなんて論外です。すぐに、近くの病院、診療所、保険所、村役場
等へ行き対処してもらいましょう。アウトドアショップでよく売っている「吸出し器」なんかは
有効かもしれませんが、過信しないように。
1時間や2時間程度で死ぬことはまずありません。(ショック状態を除く)あわてず、診ても
らうときのために、どのような種類の虫や爬虫類に噛まれたかをよく確認しておくことが大
切です。また、治療後2週間以内に肝臓の検査もしてもらいましょう。毒素で肝臓に障害が
起こることがあります。
沖縄にたくさん居るハブや毒を持った海蛇を除けば、国内の毒虫毒ヘビは神経毒です。
対処を誤らない限り痕跡は残りません。ハブは出血毒をもってますので、大変怖いことに
なります。ほっておくと細胞が破壊されつづけ、溶けて骨まで見えるようになります。エボラ
出血熱はこれと似たような事になるそうです。
なんと!野生の熊と遭遇してしまった!!
この経験は私はありません。その昔、日本道路公団が発行していた作業マニュアルには
「遭遇し攻撃されそうな場合、持っているものを順番に落としながら逃げる・・・」なんてこと
を書いてましたが、現在の見解ではどうもこれではいけないようです。背中を向けると襲っ
てくる可能性大だそうです。
攻撃されそうになったら地面にひれ伏してやり過ごす。あるいは相手の目を見ながら「オレ
は強いぞ!」と目で威嚇し後ずさりしながらその場を離れる。それでもヤバイときは、手持
ちの道具を武器として闘う!(ほんまかいな?私、K−1出身じゃないんだけど・・・)
だ、そうです。
ゴーストバスター・・・
RTK(リアルタイムキネマティック)による現地作業もチラホラ見かけるようになりました。
新しい物好きの私も6,7年前ディーラーで借り受け使った事があります。
当時は初期化のロスタイムも長くかかり、基地局からの電波も電波法の手厚い御加護により
100m程度しか飛ばず(10mwではいたしかたなし)使用できる現場は厳しく限定されました。
これにも増してあのでっかい受信機を背中に負う姿は、付近の子供達に、
「あっ、ゴーストバスターだ!!」
と、冷やかされたものです。
しかし、こんな高価なシステムを使ってどの程度投資効果があるのか、導入されている企業
では本当にペイできてるのか、実際に一番知りたい情報はこれですね。恐らくウチみたいな
チッコイ会社では投資倒れするんでしょうね。
私、器械の据付は得意ではありません。なんかイイのないかな??
日本は昔から「変革は海の向こうからやってくる・・・」なんていいますが、この業界も例外では
ないようです。最近身近な道具で結構感動したのは、「レーザー求心装置」です。
ライカ社製トータルステーションをお使いの方々は御存知でしょう。求心に光学式に代わって
レーザー光線を使うヤツです。
海外ではWILD型着脱式の皿だけを単独で販売しているようですが、国内では未だ発売され
てません。
昔、器械の据付でとまどっていると、先輩によくドヤされたものです。私なんか測量を20年や
ってますがさほど速い方ではありません。ときどき神業的に速い人を見かけ、「スゲー」と感動
してます。ま、神業的な速さは別にして、この「レーザー求心装置」を使えば据付がなんだか
とってもラクチンなんであります。一々覗かなくていいし、曇って見にくくなることもありません。
炎天下では視認しずらくなりますが、体で影を作ってやればOKです。(そのかわり電池が必要)
よっぽど並行輸入しようかと考えましたが、昨今の円安ではね・・・でもあと半年しても発売の
見通しがなければ輸入しちゃいます。こんな便利なもの見逃すテはないです。結構安いし・・・
早く国内販売してくれないかな・・・・
無線機
手軽で経費がかからないのは、やっぱり特定省電力。ところがこれが飛ばない。いや、飛ばなかった。
最近の機種は想像以上に飛びます。500mくらいはいけます。
これ以上、飛ばすとなるとアマチュア用か業務用になりますが、アマチュア無線は業務で使用できないし業務用無線は、どえらい高価なんで考え物です。
*注意:アメリカ製のモトローラとかのハンディトランシーバは使わないようにしましょう。監視強化により即効でつかまりますよ。