測量機材編

Leicaについて。

この前、Leica TCRA1105plusが不調となり、点検調整となりディーラーへドック入りさせました。

その不調とは、対回観測フルオートモードでやたらと再測が出だし、ついには観測不能な状態

になったというもの。

10年以上使っている機器ではありますが、大事に使ってきたのでまだイケると思い点検調整

で治ると思ってました。バッチリ治りました。

原因はロータリーエンコーダーの経年による汚れ(曇り)だったようです。

これが汚れてくると・・・

 

1.なんか再測が多くなったなと感じる。(初期症状)

2,再測が2回に1回くらいの頻度になる。(中期症状)

3.必ず1回は再測になる。(末期手前)

4.フルオートでは観測できなくなる。(末期症状)

5.マニュアルでも観測できなくなる。(そのままではゴミ)

 

の順に、症状が悪化します。

1番から2番までは1年くらいのタイムスパンがありましたが、3番から5番までの症状悪化は

1ヶ月くらいで出てきます。

点検調整後は再測がほとんどなくなりました。

通常のプロセスによる点検調整ではこの不調は発見されにくいと思われます。

1番から2番の症状が出てくれば、ロータリーエンコーダー周りの清掃を依頼しましょう。

ディーラーの担当A氏によれば、このあたりのモデルが最後の「WILD」だそうです。

軸精度が最近のものとは違うそうです。大事に使おう。

 

SOKKIA SET3Xについて。

3年ほど前にPowerSETから足を洗って、SET3Xに乗り換えました。

PowerSETのフルキーボードが使いやすく、なかなか踏み切れなかったんですが、いつまでも

これにしがみつくわけにもいきませんので、仕方なくです。

テンキー型のキーボードが使いにくいのはわかっていましたが、それより測距が遅いのには

かなり凹んでいます。

メーカーは速いはずだと言っていますが、絶対遅いです。原因はわからないし、メーカーも

知ってて知らんぷり。(だと思う)

 

まぁこれはまだ我慢できても、内蔵電子野帳の不具合はいただけません。

 

不具合その1

ノンプリズムモードで測距中、視準高が突然「9m」とか「7m」になる。

これが結構多くでてきます。最初は観測者の指がキーボードに触れて変わったのかと思って

いましたが、そうではありませんでした。ノンプリで計測中は同僚のやる作業は無いので横で

見ていたら、

「あ、今変わった!」

明らかにバグっています。メーカーに伝えましたが、再現性が無いとかで無視されています。

 

不具合その2

観測終了時にエラーメッセージ(確か、「ファイルの読み込みに失敗しました」だったと思う。)

が出て、その測点から観測したデータすべて破棄されてしまいます。泣きました。

頻繁に出るものではありませんが、年に1〜2回出てきます。

これも再現性が無いとかで、メーカーから無視されています。

 

結構きつくメーカーに問いただしましたが、のらりくらりかわされて現在に至っています。

最近になって、同様の症状がSRXでも発生したようです。ディーラー経由で聞きました。

ちゃんとバグ取りしてね。

 

初期型のソキアPowerSETシリーズについて。

この業界、あいかわらずの大不況で、機材の更新など考えていません。

しつこく、1996年式のPowerSET4000を使っています。

電池がすっかりダメになって、購入しようと思いましたがお高いのでやめました。

で、外部電源として小型の6Vシールドバッテリーを使っています。

欠点は、当然脱着の不便さと煩わしさです。

思わぬ効能として、測距が長くなりました。1割〜2割程度延びています。

原因として考えられるのが、電圧の違い。

純正バッテリーはニッケル水素5本で、6Vの電圧を確保しています。

満充電での開放電圧は、6.2V程度。それからジワジワ減っていき、5.5V程度で

システムダウンします。

一方シールドバッテリーは、満充電で6.8V程度、7割程度使っても6.1V程度の電圧

があります。どうやら、この電圧差が遠赤外線ビームの出力に影響しているようです。

5cm角の反射シートで80m程度だったのが、100m以上飛びます。ここまで飛ばすことは

ないですが、山の中のちょっとしかない隙間を観測するときは、大変助かります。

今は、SRXというもっと高性能な器械があるので、こんな難儀することないですが・・・

(ただし、OSがCEベース!電池スッカラカンになったらプログラム消えるやん!!かまんのけ??)

 

初期型SOKKIA SDR7シリーズ電子野帳をお使いの方へ

ROMバージョンが1.xxのSDR7をお使いの方おられますか?

SOKKIAさんでこれのバージョンアップをしてくれます。実費は必要ですがさほど高く

はないです。購入店へ問い合わせてみましょう。

バージョンアップをしますと、内臓プログラムは現行のPowerSETとほぼ同じ機能と

なります。出力フォーマットも増えます。観測毎に入力しなければならなかったFHも

前回入力値が表示されるようになります。

ただし、良いことばかりではありません。プログラムがややヘビーになるので、動きが

重くなります。SOKKIAさんでは、この情報を流してる様子がないのでとりあえずここに

書いておきます。

 

SOKKIA製反射シートのタイプが変わりました。

今までは、いぶし銀の自転車の反射シートと同じようなものでしたが、新しいものは

小さい桝目の集まりのようになっていて、かなり鋭角な視準でも測距できるようになり

ました。測距離が長くなったかどうかは未確認です。今度やってみます。

FB:やってみました。どうも後で購入したほうが古いタイプのようです。ちくしょう、在庫

処分品を持ってこられたか!!で、結果は大差ないです。

 

1,2級水準測量時の距離測定はLeica製「DISTO」がよろしいようで・・・

前視、後視の等距離を測るのはなにかと手間と時間がかかります。デジタルレベルですと

観測すれば距離も表示されますが、これも結構手間と時間がかかります。

そこで、「DISTO」の出番です。30m前後までなら白に近い作業服であっという間に測距

できます。30mを超えても反射帯の付いたトラシャツならビンビンに測距できます。

スタッフそのものに反射させれば、4、50mは測距可能です。ターゲットととなる目標が白

だと、マジで100m飛んでしまいます。(大人の手のひら2つ分の大きさなのにねーー)

すなわち、スタッフマンのボディがターゲットになりますので、目的の距離のプラマイ20cm

程度まで即座に寄せることが可能です。イイデスヨ---ラクデスヨ---

この「DISTO」にはLeicaトータルステーションのノンプリズム測距システムとほぼ同じ測距

エンジンが搭載されているそうで、精度もこれに近いものがあります。(±3-5mm程度)

詳しくは、こちらへ(英語)  http://www.leica-geosystems.com/

ただし、良いことばかりではありません。クラス2の可視光レーザーですので、通行人や車

両には十分気をつけなければなりません。また、価格も定価ベースで17万程度します。

これを高価と見るか、妥当と見るかは意見が分かれるところでしょう。また、距離が遠くなる

と測距速度も遅くなります。(許容範囲内だと思いますが・・・)

しかし、工夫次第で他用途にも応用出来そうですし、アルカリ単3乾電池4本で2,3日分の

作業を十分クリアできるのもウレシイです。購入時にはオプションの接眼プリズム鏡をお忘れ

なく・・・無いと視準時に困りますヨ。

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